2025/08/22
終わらない構造設計
市川 瑞生 さん
2015 建築学科卒(小澤研究室)
2017 大学院修了(小澤研究室)
2017~ 前田建設工業株式会社
ゼネコンに就職して構造設計に携わるようになってから、早7年が経ちました。これまで設計に携わった建物はオフィスビルや工場、物流施設など。ここでは語りたくないミスも数えきれないほどにありますが、社内外問わず多くの人たちと協力して無事竣工を迎えてきました。
思い返してみれば、構造設計という職を知ったのは大学時代のことです。テレビ番組の影響で店舗や住宅のインテリアデザインに興味を持ち建築系の学科に進学しましたが、意匠設計を本気で志す同期たちの(睡眠時間を極限まで削り製作にすべてを捧げる)熱意に「ここでは戦えない」と感じて、元々物理が得意だったこともあり構造系の研究室に入りました。結果としてあの時の選択は正しかったなと今は感じています。リクルート活動の一環で弊社に興味を持ってくださった学生とお話する機会が毎年何度かありますが、話すたびに自分が就職活動をしていた頃を思い出します。どうしてゼネコンの構造設計職を選んだのか、どうして今の会社に入りたいと思ったのか。 学生の「なぜ」に自分なりに答えながら、初心を思い出す良いきっかけになっています。
構造設計者として8年目、まだまだひよっこです。10年でようやく一人前、なんて言葉を聞いたこともあります。構造設計部に配属されて2、3年目のころは「そんなものかあ」と漠然と受け止めていましたが、今となっては「まだ何もかもが足りなすぎる」。広大な伸びしろを感じつつ、自分のできる限りで一歩ずつ成長していきたいです。技術も日々進歩していきますし、学びが終わることはないと思うと、建築ってやはり奥が深い。やればやるほど、分からないことが増えていく日々です。 夢を語れと言われると正直難しいですが、もうしばらく構造設計職として頑張りたいなと思います。