2026/08/23
駅から始まる開発
小野健司 さん
2003 建築工学科卒(大内研究室)
2005 大学院修了(大内研究室)
2005~ 東武鉄道株式会社
東武鉄道に入社して22年目を迎えています。ずっと鉄道畑を歩んできて高架化・橋上化に伴う駅舎などをつくってまいりました。国や自治体の補助金での整備となるため行政との連携で成り立つわけですが、官民各々の関係理解を深めるうえで、恩師である大内浩先生の「地域とのつながりの大切さ」という学びが本当に役立っていると感じています。現在は、2年前に開発畑へ異動して様々なプロジェクトに携わっているところです。
2012年には、社として東京スカイツリーを開業させるという経験をしました。衰退していた浅草界隈が、タワー建設の最中から息を吹き返し、現在では多くのインバウンドを迎え入れ日々大変な活況となっています。ランドマークとなる建築は“まちの活性化の起爆剤”となることを目の当たりにしたわけですが、現在も浅草、そして東京スカイツリータウンが賑わい続けられるのも、同じく大内先生から学んだ「つくり上げた建築・まちを想い、行動し続けることの大切さ」が生きています。附属高校時代を含め、芝浦で多くの先生・仲間に出会えたおかげです。
さて話は変わり、今期から芝浦建築会の幹事を拝命しました。ちょうど10年前に大宮公園駅を改築したのですが、そのとき設計をお願いしたのが坂倉建築研究所であり、昨年豊洲で開催された特別展に参加し、校友の先輩との交流をさせていただいたことがきっかけでした。是非多くの皆さまの芝浦建築会へのご参加をお待ちしています。
さいごに、皆さんは鉄道省初代建築課長の久野節(くの・みさお)さんをご存知ですか? 明治から昭和にかけて活躍され、日本の鉄道駅の近代化を推進された建築家です。現存する駅舎としては、南海なんば駅、近鉄宇治山田駅、そして東武の浅草駅であり、東京スカイツリー開業にあわせて昭和6年建設当時の姿に復原しました。2014年には、三井所先生が選考委員として名を連ねる第24回BELCA賞を受賞しています。ぜひ浅草下町を訪れる際には、東武浅草駅ビルをご覧になってみてください。これからも、駅という集客装置を直接いじれるディベロッパーとして醍醐味を味わっていければと思っています。