2023/12/28
理系でもセールスという選択肢
近江直樹 さん
建築系の道に進もうと決めたきっかけは、正直申し上げて浅はかなものでした。
テレビ番組などでかっこいい建築家の姿を見たことがあったし、自分は絵がそこそこ得意だしデザインを仕事にできたらいいな、といった程度の考えで建築系の学科を志望しました。しかし大学に入ると皆建築に対する意識が高く、早々に自分には建築デザインで食べていくのは無理(そこまでの熱量がない)と気づきました。
その後、木本先生が教鞭をとる「建築経済・生産」という分野で、BIMに関する研究を先輩方が行っていたのを見て、先進的だと思い興味を持ち、卒論ではBIMとモデルチェッカーに関する論文を執筆しました。
一方で、学部卒レベルでBIM関連の仕事に着けるほど私の知識は深くないとわかっていたため、就職活動としてはごく一般的なハウスメーカー志望で、現在の会社に入社します。
ハウスメーカーに技術職で就職する人は多かったですが、私が選んだのは「営業」でした。理系の大学を出ていながら営業か、という気持ちもありましたが、設計や施工の仕事よりも興味がありました。
注文住宅のセールスの魅力は、仕事の進め方が自由であることだと思います。
顧客の発掘から商談、契約、着工、引渡までを担当しますが、どのように発掘するか、どんな資料を使って、どんなプランで、どんなプレゼンテーションを行うかは全て自分で決める、案外クリエイティブな仕事です。芝浦工大で学んだ様々なことを、生かすことができていると感じます。
部下を持つようになってからはマネジメント業務も兼任するようになり、自拠点の毎月の契約・売上の進捗管理、プロセス指標管理、労務管理、イベントの管理、部下のクレーム対応をしつつ自分もプレイヤーとして活動するため、忙しい日々を送っています。 やりがいもあり楽しい仕事ですが、もともとは35歳までにキャリアチェンジをしようと考えていたので、今後自分がどうなるかはまだ未定です。1度きりの人生ですので自分の気持ちや家族を大事に、仕事と向き合っていきたいと思います。