学部時代から現在まで – 水谷晃啓

水谷 晃啓
(みずたに あきひろ)
2013年芝浦工業大学大学院工学研究科卒
豊橋技術科学大学大学院工学研究科 准教授

私は芝浦工業大学に学部・修士・博士課程と合計で9年間学生として在籍しました。学部は建築工学科の丸山洋志研究室に所属し、修士からは八束はじめ研究室に所属しました。修士を卒業後の1年間は大学から離れており、隈研吾建築都市設計事務所などの事務所で建築設計を行っておりました。一旦は社会に出たものの、大学での教育研究活動への興味から再び大学に戻る決心をし、八束先生が六本木の森美術館で行った「メタボリズム展」の手伝いなどをしながら、博士論文の執筆を行っておりました。

博士課程在籍時は週4日建築設計事務所で働き、週3日大学に行くような生活をしておりました。その間、在籍させてもらっていた設計事務所は、芝浦工業大学建築学科を卒業し、竹中工務店に勤務したのちに独立した齋藤修一さんの事務所でした。博士の学位を取得した後は、ポスドクとして1年半芝浦工業大学にお世話になり、その後、現在所属する豊橋技術科学大学に赴任しました。豊橋技術科学大学に異動した年から今年で9年目となりますが、その間は非常勤講師として母校でも教鞭をとらせて頂いております。学部時代から現在に至るまで、芝浦工業大学ならびに卒業生との縁に支えられていると感じております。

現在は学部4人、修士10名が所属する研究室を率いており、これまでに延べ40名ほどの芝浦工業大学で学んだことを活かしながら学生を社会に送り出してきました。研究室ではデジタルファブリケーションなどコンピュータを使った研究などに加え、建築設計教育を行っております。研究の方では、芝浦工業大学に提出した博士論文のテーマからの発展研究を含む研究活動の成果が、建築学会等の論文集に掲載されてきました。また建築設計の方では、学生と一緒に取り組んだ「剛な天井」という古い農家住宅の改修プロジェクトにおいて「SDレビュー2022槇賞」を受賞することができました。今後も芝浦工業大学で培った知識や経験を活かして活動していきたいと思います。