「民」から「官」へ -丸山 晶生

丸山 晶生
(まるやま あきお)
2013年 建築工学科卒業
    (木本研究室)
2013~2019年 大成建設株式会社
2020年~  狭山市役所 (埼玉県)
 

大学時代には、木本研究室に所属し研究テーマとして、公共工事の一般競争入札に係る総合評価落札方式に関する研究を行っていました。当時から公共工事に興味があったわけではありませんが、数字で分析する研究テーマであったため自分に合った研究だと思い取り組んでいました。

就職活動の企業研究やインターンシップを通じて、現場で建物をつくる仕事に就きたいと考え、大成建設株式会社へ入社しました。現場監督として約6年間に病院、物流倉庫、火力発電所、集合住宅、テーマパークなど8つの現場に携わりました。現場監督は、工程管理・品質管理・安全管理など業務は多岐に渡りますが、その分達成感が大きくやりがいのある職業だと思います。市立病院の現場に携わった際に、発注者である市役所職員の方との話から刺激を受け、民間企業で培った技術力を官公庁の立場から活かしたいと思い、地元の市役所を目指すことにしました。

現在は埼玉県狭山市役所の市街地整備課の入曽駅周辺整備担当に所属しています。担当では、入曽駅前の交通機能の充実・安全性の向上や駅周辺の回遊性促進、入間小学校跡地に民間活力を活かし地域の活性化を図るため、土地区画整理事業という手法を用いて整備を行っています。その中で私は、駅前広場や道路の工事に関係する設計・発注から工事監理、東西自由通路・橋上駅舎に関係する打合せなどを行っています。実際に使う人たちのことを想像し、どうしたらより使い勝手が良いものになるか、各課との協議や調整など大変な部分はありますが、民間で培った知識を活かして業務に取り組んでいます。1年間の流れとして、上半期は工事発注業務や打合せなどのデスクワークが大変を占め、下半期には、上半期に発注した工事の進捗状況の確認や調整、検査などで現場に出る機会が増えるといった形で、工事の発注状況によって変わってきます。技術系の市役所職員の大半が民間経験者であり、官公庁の技術力は民間の力により支えられている部分が大きいと感じました。